円安と不動産投資ってどんな関係がある?
どうもRomaです。
僕は普段、不動産投資のアドバイスをしてるんだけど「この円安で不動産にどんな影響がありますか?」って質問は本当にたくさん頂く。
数年前から円安は続いてたけど、2024年になってからもなお加速中だ。
例えばホテル代は旅行客のおかげでめちゃくちゃ高騰している。コロナの倍以上の値段になっているところもある。
他にも、銀座での高級ブティック街は過去最高の売り上げを記録した。
これだけ日本にも恩恵がある反面、円安だから輸入関係は大ダメージ。
食べ物はもちろん建材関係(建築資材他)など、普段はあまり目に触れないところにまで物価高が浸透している。
たまにこの円安ブームに乗っかって、関係ないのに値上げする業者もいるぐらい笑
話を戻して、僕ら不動産投資家はこの円安の時代にどんな影響を受けるのか。
今回はこのテーマで語っていく。
①円安とは
まずは基礎から振り返る。
円安とは、ドルや外貨と比べて円がどれくらいの価値になっているか?を表したもの。
例えば去年は1ドル140〜150円の時代。1ドル買うのに140円〜150円必要だった。1ドル150円だったとして10,000円で66ドルちょっとが交換できた。
これが円安が続いて(円が安くなって)ドルが高くなった場合、1ドル200円クラスになると50ドルしか交換してくれなくなる。円が弱くなっている証拠なんだ。
でも日本にいるとドル紙幣を使わないから、ドルがいくらになろうかあんまし関係ないようにも思える。
だって国内旅行なら全部日本円で決済できるし、なんだったらカードがあればドル換算する必要もないもんね。
じゃあ、これが海外に行った場合。僕も大好きなハワイで例えた場合はこうなる。
今はクレジットカードで海外のお買い物もできるから、レストラン行ったりお買い物したり、大好きなホノルルクッキーを買ってみんなにお土産配っちゃおう!なんて好き勝手にカードを切った場合。。。
帰ってきてクレジットカード会社からの請求を見て卒倒しそうになるだろう。
例えば全部で2000ドル使ったとする。まあハワイに行ったらこれぐらい使うだろう。1ドル100円時代が染み付いてる中高年層は「まあだいたい20万ぐらいかな」と頭の中で計算機を弾く。
しかし!今は160円近くまで円安が続いてるので、請求書を見ると320,000円…。
とまあ、海外旅行に行ったり海外に触れてる方なら、今の円安は本当にダメージが大きいと思う。
円安が続くと海外に行くのは大変になり、海外から輸入するものも高くなる。
逆に海外から来る旅行客は増え「日本って安全な国だし安いジャーン!最高!」という恩恵もある。それが続くと日本人向けのサービスより、海外の方向けのサービスが始まったり、旅行客価格に設定されるものも。
いわゆるインバウンドってやつだね。これがさらに続くと日本にいる人は手が出せないほどの物価高になっちゃったり。
北海道のニセコのスキー場にあるレストハウスで出されるラーメンは、高いので1杯4000円とかだもんね。
円安が続くと日本で住むのも大変になる。
②デフレは保険・インフレは不動産
円安と円高の話題になると、決まってインフレやデフレの話にもつながる。
インフレとはインフレーションのことで、物価高が続く経済状況。逆に物価が安くなるのがデフレのデフレーションだ。
今までキャベツが100円だったのに300円になりました。じゃあ1000円札で10個交換できたのが3個しか交換できません…といったこちらも円の価値が下がっているのと同じ現象に。
バブルが弾けてずーっとデフレが続いて、物価は安く!さらに安く!が続いたけど、今は逆にインフレがどんどん進んでる。
元々は日銀の黒田総裁が「脱デフレ」を掲げて2013年に導入した金融政策からが境目になるけど、インフレになっても給料は上がってないから困るよね。
こう言うのをスタグフレーションなんて呼び方もあるけど、まあ悪い経済状況だ。
説明したようにインフレになると円の価値が下がって、デフレになると円の価値が上がる。
よく例えられる投資商品としては「インフレなら不動産。デフレなら保険」って言われてる。
インフレは景気が上向きで物価が上昇するから不動産の物件価格も上がる。デフレは景気後退で物価は下がるけど、その分円の価値は上がるので保険のようなものに積み立てて将来お金を戻してもらう保険などがいいと言われていた。
確かにお金の価値を考えたらこうなる。
20年積み立てて1000万になる保険積み立てがあって、20年後に1000万円もらった。その時にデフレが続いて円の価値が高くなってたら嬉しい。逆に今のようにインフレが続いてキャベツ1個1000円とかなってから1000万もらっても、円の価値は弱いので積み立てるより他の投資に回した方がいい場合もある。
経済は常にどちらかに偏るから、万全の準備をするのが理想だね。
③価格が高騰するのは一部に限る
不動産に話を戻す。
今は円安で海外からしたら円の価値が下がっている。不動産の物件価格は円安とどう結びつくのかと言うと、海外の仕事をしてる人、もしくは外国の方にとってはまさにバーゲンセール。
ただでさえ日本の不動産は海外から見たら安すぎるんだけど、さらに今ならもっと安く買える。
1ドル100円時代なら100万ドル必要だった物件が、今なら625,000ドルほどで購入できる。
そりゃーいいよねー!ってなる。
だからコロナ前の中国からの富裕層の爆買いは、東京都内マンションを片っ端から買い漁ってた(そういうバスツアーがあったぐらい)
そんなの本当にあるの?と思いきや、僕が賃貸で住んでいた六本木のタワーマンションのオーナーが中国系の人だったのですごく身近に感じる。
世界の富裕層が、日本は安全な国でさらに物価が安いとなるとバンバン買っていくのもわかる。
結果、不動産価格も上がっていくことが考えられる。
じゃあ不動産投資家としてはラッキー!に思えるけど、海外の富裕層が選ぶのは北海道、東京(ここが1番だろう)大阪、福岡などの首都圏がメイン。
地方に行くと「本当にこんなところに買っていいんだろうか?」と疑問も浮かぶので、そうであれば円安の今の時点で都内に目を向ける。
物件価格が上がるのも一部の地域に限られると予想できる。
④不動産と円安はどんな影響がある?
不動産と円安の影響を考えるため、いろんな角度から経済を触れてみた。
基本的なところだけを抑えると、これからの不動産はまだまだ安定することが考えられる。そして円安の影響があるのは一部の首都圏や都心地域。
少し田舎になると海外の富裕層や投資家は手を出さないとみられる。
そしてこれからの日本の人口は減る一方。でも海外の方が日本に移住してくれるようになると入居者のカバーもできる。
僕もそうだけど、海外の方でも日本語が最低限できる方なら入居をOKしていた。きちんと家賃も払うし、全ての海外の人がテレビで見るような「違法侵入者」的な使い方をすることもない。
ニュースで見るのはごく一部のことを大きく取り上げるだけで、あなたの目の前のその外国の方はむしろ入居に適しているかも知れない。
そういう意味でも、円安が続くことで海外入居者も増えたら家賃も安定するだろう。
物件価格も上がる地域もあれば、全く恩恵を受けずにむしろ変わらず安定して家賃収入を得られるところもある。
円安だから!と言って力を入れるのでなく、あなたの持っている地域にどれだけの円安の影響があるのかを考えることが先決だ。
どちらかというと、僕は都心より一都三県や地方に持つことが多いので、円安の恩恵をすこぶる受けるわけでもなさそうだ。
あなたも世間一般のニュースやテレビに踊らされるんじゃなく、地に足をついて不動産投資家を一緒にやっていこう。
こういうニュースと不動産を絡めた配信を今後もしていきたいと思う。